女の子は妄想・暴走・爆走する生き物です(名言) ポチポチ。 忍者ブログ
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種見返してクルーゼ隊長うおぉぉぉぉっ!!となったのでポチポチ小話。
久々の文章で駄文に磨きがかかっているよ☆

でも文章打つのもやはり楽しいですな。
絵で表現するより文章で表現した方が良い部分ってあるよね。

次にネタが出来たらこれのミゲルサイドとかクロシー文章やりたい。



追記からラウとシーナの関係性の説明みたいな文章。毎度の如く(アタシが)キモイ。

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(ラウとシーナ)

 

瞼を開けばそこは白い天井。
気怠さを残す一方で意識は徐々に覚醒し、乱れたシーツに身を沈める自身を確認する。
傍らから聞こえるカタカタとキーボードを叩く音に耳を澄まし視線を向ければ、
よく見知った波打つ金髪。


あぁ、またやってしまったと学習能力の無い自身の無能さに反省をした。


「・・・ラウ」

邪魔をしない程度に小さく名を呼んだ。
寝起きで乾いた喉から発した声は掠れてしまったが、彼の耳に届いたようだ。


キーボードを打つ指が止まり、彼の顔の半分を覆った仮面越しに目線が合った。

 

「気がついたかね?シーナ」

仮面に覆われていない端整な口元が笑みを浮かべる彼はラウ・ル・クルーゼ。
シーナが現在占領している寝台の本来の所有者だ。

 


「・・・どれほど眠っていましたか?」
「二時間、といった所か。」

シーナの問いに淡々と経過時間を述べるクルーゼ。
一方、機械的に返された数字に小さく驚いたシーナは気怠い身体に鞭打ち上体を起こした。
想像以上に重たく感じた身体から少し長めに息を吐く。


「すみません、ラウのベッドを占領してしまって・・・」
「何、構わないさ」

笑みを浮かべながら短く返した後、
クルーゼは寝台へと近づくとシーナと目線を合わせるかのごとく屈する。
そのまま、汗ばんでいる彼女の青白いと形容の出来る血色の悪い頬へと指を這わせた。

汗で張り付いた紫色の髪を優しく払えば、少々くすぐったそうにシーナがはにかんだ。


しかしその動作もつかの間で、伸ばした腕を自身の元へ戻しクルーゼが立ち上がれば
シーナも何事も無かったかのようにベッドサイドに置かれた己の制服を手に取り、
それの袖に腕を通した。

乱れた髪と衣服を乱暴に整え直し、己が乱した寝台のシーツは丁寧に皺を伸ばす。
床に置かれたブーツをしっかりと履いてから出口である扉へ向かおうと立ち上がれば
背後から静かなクルーゼの声。

 


「・・・発作の回数が増えてきたな」

ピタリとシーナの動きが止まる。
表面上は静かにしているはずなのに、内側から響く激しい脈打ちの音が耳を刺激する。
その不規則な流動の音は大きくて、クルーゼにまで聞かれている気がして怖かった。

それでも、クルーゼの続きの言葉を待つ。

 

「・・・気をつけたまえ。私はともかく、他の者に知られては厄介だ。
 ・・・・・・特に、彼には知られたくないのだろう?」

「・・・・・・・・・アイツには、何の関係もありませんから・・・」

 

 

お節介で、図々しくて、なのに頼り甲斐があって居心地が良くて。

素性の知れない気味の悪い私に近づいてきてあっという間に心の内に入り込んで来た彼。
あんなに『自分と似た存在』以外を遠ざけていたのに。

 

初めて『普通のヒト』に心を許した。


初めて理由無く『傍に居たい』と思った。


初めて、抱いた感情だった。

 

 

 

だからこそ、

 

 

 

 

 


「アイツには知らないで欲しいし、巻き込みたくない。」

 

この呪われた因果を知る必要は無い。

私が生まれた理由を知る理由も無い。


もしも知ってしまったら、今の関係が壊れるから。
『今』のように彼の隣に居る事なんて絶対出来ないから。

 

・・・私は、自分に向けられるあの優しい琥珀の瞳を『別のモノ』にしたくはないんだ。

 

 


ふと、彼に思いを馳せていた事に気がついて頭を振る。
兵器として生まれてきた自分がこんな感情を抱くなんて、本当に「らしくない」。


「・・・・・・ならば尚更、気にかけておく事だ。・・・止められるものでもないがな。」
「肝に銘じます、ラウ」

彼女の心中を察したのか、クルーゼがもう一度忠告の言葉を放った。
シーナが真っ直ぐに見つめて素直に頷けば、またクルーゼが彼女の冷たい頬を撫でる。
手袋越しに伝わる優しい手つきだが、その動きは何処か機械的だ。

 

「私は君を失いたくは無いのだよ、シーナ・ファザード・・・」


必要なのは『シーナというヒト』ではなく、『シーナという道具』。
そんな事は百も承知だ。

いつ身体器官が死滅するかなんて分からない腐りかけの身体でもクルーゼは必要としてくれる。
まだ自分は生きていても良いのだとクルーゼは言ってくれる。


だから、私はラウに『使われる』。

・・・それで良い。

ラウに必要とされている。それが何より自分達の間では重要だから。

 

「・・・私はラウが満たされる事を願います。それまでは、この身体を壊したりしない。」

その言葉に、クルーゼは満足そうに微笑む。


「期待をしていよう、シーナ。」
「・・・は、ご期待に応えてみせます。・・・・・・クルーゼ隊長」

笑みを浮かべたクルーゼに敬礼を掲げてから、
まるで彼自身の心を表現しているかのような殺風景な部屋を後にした。

 

 

 


貴方が満たされる為なら私は喜んで貴方の駒となろう。

 


だって貴方は『同志』なのだから。


――――――――――――――――

共に「メンデルの失敗作」として、隊長はシーナを大切にしてる。
ただその大切にしている形は道具としてだから、切り捨てるかのような決断が出来る。
(アズにMS付きシーナを返す為にアラスカ基地に放置辺り。)
でも単なる捨て駒とは見ていなくて、ちゃんと心を持って接してる。
シーナは失敗作として生まれてきてるから誰かに必要とされたがっているカンジ。
彼女にブロックワード的なモノがあるとしたら「淘汰」。

決して冷たい関係ではないけど、温かい関係でもない。それがラウとシーナ。

ザフト時のシーナは隊長が「満たされる」事を願っているけど、
うっかりミゲルにふぉーりんらぶしちゃった(笑)


・・・で、ラウとシーナはよく一緒に居るせいで上司部下以上の関係を周囲に噂されちゃう。
の文みたいに隊長室に行ったきり帰って来ない事もあるから余計に。
その噂を囃し立てるとミゲルさんがイライラします。
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